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LLP動物法務協議会関東ブロック > メールマガジンバックナンバー > Vol.41
ペットトラブル・ペットビジネス強力サポートマガジン バックナンバー |
動物法務協議会 Presents 〜 Vol.41
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◆ ペットトラブル・ペットビジネス強力サポートマガジン ◆
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『ペットトラブル・ペットビジネス強力サポートマガジン』は
動物法務協議会が発行する動物関連のメールマガジンです。
動物に関する裁判や事件、法令改正の情報や
ペットトラブルに関する記事、エッセイ等をお届けします。
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皆さんこんにちは。
ここ最近、カミツキガメ、ワニガメなど危険な外来動物が捨てられて
いる事件がたびたび新聞やテレビで報道されています。
こうした外来動物は日本の動物の生態系を破壊するだけでなく、日本では
発生していない病原菌を保有していることもあり、人間がこうした病気に
感染する危険性がますます高くなっています。
そこで今回は、こうした動物を媒介とする病気について少しお話したいと
思います。
人口の都市集中や交通手段のめざましい進展と物流の活発化などにより、
世界中から様々な動物が持ち込まれるようになったこと、そして少子高齢化、
核家族化などを背景として、生涯の伴侶(コンパニオンアニマル)として、
家族同様に接する機会が多くなり、今までは人にうつりにくかった動物の
病気に感染するリスクが高くなってきています。
こうした動物から人に感染する病気のことを、厚生労働省では人の健康
問題という視点に立って、「動物由来感染症」という言葉を使って注意を
呼びかけています。
日本では、感染症法という法律があり、危険性が高い順に類型化して
届出等をするように規制していますが、こうした動物由来感染症もその中に
含まれています。
主な感染症としては、エボラ出血熱、ペスト、ラッサ熱、去年公開された
「子ぎつねヘレン」という映画でも出てきたエキノコックス症、オウム病、
日本脳炎、マラリア、狂犬病などが知られています。
感染症には、犬や猫に咬まれたり、ひっかかれたときに、その口や爪に
あるパスツレラ菌と呼ばれる細菌により、傷口が赤く腫れ、発熱等が伴う
パスツレラ症という軽度の感染症から重症化して死に至る感染症など
さまざまものがありますが、こうした感染症の中でも、特に警戒が必要なのは、
すべての哺乳類に感染し、発症すると人も動物もほぼ100%死ぬといわれる
狂犬病ではないでしょうか。
日本では昭和32年頃まではこの病気が流行して
死者が出ていましたが、ワクチン予防接種などの徹底により、これ以降は
発生していませんが、世界でみると、アジアを中心に、犬や家畜、そして
野生動物に狂犬病が発生しており、この感染動物に咬まれた人のうち、
年間に3〜5万人が死亡しているという恐ろしい病気ですから、万一狂犬病の
病原菌を持った動物が見つかったら大変なことになりかねません。
特に輸入動物の場合、野生のまま捕獲され持ち込まれるケースもあること
から、専門家からも予想のつかない感染症が発生する危険性が指摘されてい
ますし、今後お年寄りの人口も増加し、潜在的リスクも増すことを考えると、
こうした動物由来感染症への対策は今後ますます重要になっていくものと
思われます。
但し、こうした感染症を防ぐには、国や自治体の対策だけでは
不十分であり、動物にかかわる人の全てが、感染症のリスクを理解し、感染を
防止するための努力をしなければならず、また、動物の飼い主自身も次の
ようなことを理解しておかなければなりません。
(1) 節度あるかわいがり方
室内飼育により一緒に寝たり、口移しでエサを与える、場合に
よっては同じ食器を使うなどという安易なスキンシップなどを
してはいけません。
(2) 早めの受診
動物感染症に感染しても、風邪やインフルエンザなどに似た
症状が出ることが多く、その病気の発見が遅れがちです。万一、
ペットを飼っていて、体調に不調を感じたら早めに専門の医療
機関を受診することが必要です。
(3) ペットの定期検診
ペット自身も、病原体に感染しても無症状なことが多いので、
定期的にペットの検診を受け、日常的に健康管理に注意し、
病気を早めに見つけるようにしましょう。
(文責:山屋孝裕 @山屋行政書士事務所)
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