ペットショップ ブリーダー ペットシッター ペット美容室等のペットビジネスコンサルティング 動物取扱業登録 ペットトラブル


LLP動物法務協議会関東ブロック事務局  〒110-0015 東京都台東区東上野2−23−20 西島ビル5F


動物関連セミナー
ペットビジネスコンサルタント
動物関連講習会講師派遣
出版物企画・販売
動物関係法令集
お役立ち書籍
お役立ちリンク
組合員名簿
事務局案内
お問い合わせ

あなたのサイトの利益最大化に



LLP動物法務協議会関東ブロック > メールマガジンバックナンバー  > Vol.114

  ペットトラブル・ペットビジネス強力サポートマガジン バックナンバー

動物法務協議会 Presents 〜 Vol.114

◆───────────────────────────◆
◆                                         ◆
◆ ペットトラブル・ペットビジネス強力サポートマガジン        ◆
◆                                         ◆
◆───────────────────────────◆

 『ペットトラブル・ペットビジネス強力サポートマガジン』は
動物法務協議会が発行する動物関連のメールマガジンです。

 動物に関する裁判や事件、法令改正の情報や
ペットトラブルに関する記事、エッセイ等をお届けします。

───────────── ◆ ─────────────
 今日は「ペット契約とトラブルの実例(7)」です。

前回の続きです。相談を要約するとこうでした。

・ A男とB女は、同棲中に飼っていたワンコがいた。

・ ワンコの法律上の所有者はA男。

・ 二人の破局後もワンコは交互に世話をすることに決めた。

・ 毎週土曜・日曜はA男が、月曜から金曜まではB女が、
 夫々の住まいで面倒を見ることになった(口約束)。

・ その後、A男からB女に対して≪今後、ワンコは僕が
 面倒を見る。君には預けない。≫旨、通告があった。

・ 今、ワンコはB女の下にあるが、B女はA男の要求を拒んだまま、
 土曜、日曜 も自分の住まいで世話をしている。

・ A男は次の主張をして、ワンコの返還を求めて裁判を
 起こす気でいる。

1) 法律上、ワンコの所有権は自分にある。

2) B女は自分のワンコを預かっているだけだ。

3) 土曜・日曜はもともと自分が世話をする、
   という約束なのに、

 B女はその約束を破っている。
・・・この場合、どちらの言い分が正しいか?

続きです。
結局、A男さんの2)の主張は認められませんが、
二人の間には、
「ワンコの世話をすることを相互に認め合うこと」を
内容とする契約が成立していることになります。

すると、B女さんは「土曜・日曜だけはA男さんが
世話をすることを認め、それを邪魔してはならない」と
いう義務を、A男さんに対して負っていることになります。

ところが、B女さんは、「もし、今A男に返してしまうと、
ワンコは二度と自分のもとに戻ってこない」と案じたあまり、
土曜・日曜も自分のもとで世話をしています。

でも、これは、A男さんの主張の3)にあるように、
「土曜・日曜はもともと自分が世話をする、という約束なのに、
B女はその約束を破っている。」
・・・ということにならないでしょうか?

もし、B女さんが「約束を破っている」ことになるのであれば、
B女さんが、前に述べた、「債務不履行」をしてしまったことに
なります。

債務不履行であれば、Aさんは契約を解除して、
「自分の所有物であるワンコを返せ」と裁判所に訴える
ことができるのです。

つまり、ここで問題なのは、本件のような場合でも、B女さんに
「債務不履行」は成立するのでしょうか?
・・・と、いう点です。

ここで、「債務不履行」のことを少し説明しなくてはなりません。
要するに、契約が成立して、守らなくてはいけない約束があるにも
かかわらず、それを守らなかった、ということです。

債務不履行が成立するためには幾つか要件があるのですが、
そのうちの一つに「違法性」というのがあります。

簡単に言えば、
「約束を破ったことが≪悪いことだ≫と、評価されること」です。

約束を破っても、相手の方に問題がある場合はそれが直ちに
≪悪いことだ≫とは、評価されない場合もあります。

つまり「相手が先に約束を破っておきながら、自分の権利だ
けを主張しているような場合は、約束を守らなくても、それは
≪悪いこと≫とはいえない場合がある。」ということです。

本件では、契約を一方的に解除したのはA男さんの方です。
そして、このようなA男さんの態度を見ると、B女さんが約束を
守らなかったとしても、いたしかたないと思われます。

そのため、A男さんの3)の主張を根拠として、B女さんに
ワンコの返還を求めるのも、難しいと思うのです。

以上、なかなか面白いケースでしたが、「契約内容」をしっかりと
把握して、「何を守らなくてはいけないか」を知っておくことが、
裁判や無用のトラブルを避ける重要なポイントである、と思わされた
場面でした。



(───────────── ◆ ─────────────


(文責 サムライ塾 代表 里 武一郎)

 ブログには、法律の勉強のしかたを丁寧に書いています。
 是非、ご覧になってください。
 行政書士試験に合格したい方は必読です!!
■ブログ http://blog.livedoor.jp/take11922/

─────────────── ◆ ───────────────




LLP動物法務協議会関東ブロック | 動物関連セミナー | 動物事業コンサルティング
動物関連講習会講師派遣 | 出版物企画・販売 | 動物関係法令集
お役立ち書籍 | お役立ちリンク | 組合員名簿 | 事務局案内 | お問い合わせ



【対応地域】 
東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・茨城県・栃木県・群馬県

その他、対応可能な業務の場合は全国対応いたします。


このホームページの著作権は全て『LLP動物法務協議会関東ブロック』に帰属しています。
ペットショップ ブリーダー ペットシッター ペット美容室等のペットビジネスコンサルティング 動物取扱業登録 ペットトラブル ペットショップ ブリーダー ペットシッター ペット美容室等のペットビジネスコンサルティング 動物取扱業登録 ペットトラブル ペットショップ ブリーダー ペットシッター ペット美容室等のペットビジネスコンサルティング 動物取扱業登録 ペットトラブル