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ペットトラブル・ペットビジネス強力サポートマガジン バックナンバー |
動物法務協議会 Presents 〜 Vol.109
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◆ ペットトラブル・ペットビジネス強力サポートマガジン ◆
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『ペットトラブル・ペットビジネス強力サポートマガジン』は
動物法務協議会が発行する動物関連のメールマガジンです。
動物に関する裁判や事件、法令改正の情報や
ペットトラブルに関する記事、エッセイ等をお届けします。
───────────── ◆ ───────────── 今日は「ペット契約とトラブルの実例(2)」です。
前回の続きです。
相談を要約するとこうです。
・ A男とB女は、同棲中に飼っていたワンコがいた。
・ ワンコの法律上の所有者はA男。
・ 二人の破局後もワンコは交互に世話をすることに決めた。
・ 毎週土曜・日曜はA男が、月曜から金曜まではB女が、夫々の住まい
で面倒を見ることになった(口約束)。
・ その後、A男からB女に対して≪今後、ワンコは僕が面倒を見る。
君には預けない。≫旨、通告があった。
・ 今、ワンコはB女の下にあるが、B女はA男の要求を拒んだまま、土曜、
日曜 も自分の住まいで世話をしている。
・ A男は次の主張をして、ワンコの返還を求めて裁判を起こす気でいる。
1) 法律上、ワンコの所有権は自分にある。
2) B女は自分のワンコを預かっているだけだ。
3) 土曜・日曜はもともと自分が世話をする、という約束なのに、
B女はその約束を破っている。
・・・この場合、どちらの言い分が正しいか?
と、いうことでした。
以前、「トラブルを避けるためにはちゃんとした契約書を交わすべ
き」というお話をしましたが、このケースも正に「契約」の内容が
問題となります。
A男さんの主張を、順を追って考えて見ましょう。
1) 法律上、ワンコの所有権は自分にある。
・・・確かに、その通りです。
ただ、問題なのは「所有権があれば常に≪返せ≫といえるのか?」
が、問題です。
例えば、アパートの賃貸借契約などを思い出してください。
アパートの大家さんが「所有者」ですが、借主が住んでいるのに、突然
「明日、出て行って!」などと言われたらどうでしょう?
困りますよね?
これは、大家さんと借主との間で、「平成○年○月○日までは借りる」
という契約が結ばれた以上、それまでは、契約が解除されたようなとき
でもない限りは、大家さんは借主に「貸す」義務を負っています。
ですから、契約関係が続いているのに、突然大家さんが「出て行け」と
言うのは、大家さんの「債務不履行」となってしまいます。
本件でも、A男さんとB女さんとの間で「B女さんがワンコを占有して
世話をする」ことを内容とする契約が成立しているのであれば、A男
さんが所有者であっても、直ちに「自分のワンコだから返せ」とは言え
ないのです。
・・・とすると、問題は、二人の間で結ばれた「契約」の内容はどうなって
いるのか? です。
続きは次回に。
(文責 サムライ塾 代表 里 武一郎)
ブログには、法律の勉強のしかたを丁寧に書いています。
是非、ご覧になってください。
行政書士試験に合格したい方は必読です!!
■ブログ http://blog.livedoor.jp/take11922/
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