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ペットトラブル・ペットビジネス強力サポートマガジン バックナンバー |
動物法務協議会 Presents 〜 Vol.101
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◆ ペットトラブル・ペットビジネス強力サポートマガジン ◆
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『ペットトラブル・ペットビジネス強力サポートマガジン』は
動物法務協議会が発行する動物関連のメールマガジンです。
動物に関する裁判や事件、法令改正の情報や
ペットトラブルに関する記事、エッセイ等をお届けします。
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一ヶ月ほど前になりますが、人に感染すると重度の肝機能障害を
起こす寄生虫エキノコックスの卵が、北海道大学などの研究により
国内で初めて飼い猫のふんから検出されたという報道がありました。
エキノコックスの成虫は長さ5ミリ程の小さな虫で日本では北海道
のキツネと犬が問題になっていましたが、最近では北海道以外でも
見つかっています。道内で飼われた後、人と一緒の移動などが原因
とみられ、本州での汚染の拡大が危惧されているところです。
これまで猫の体内では成虫が寄生しても発育が悪く、虫卵の排泄は
ほとんどないと考えられていました。
しかし、猫のふんからも検出されたことによって、人への感染源に
なる可能性があるとして関係機関は注意を促していくことでしょう。
エキノコックスは成虫・虫卵・幼虫という3つの発育段階があり、
成虫は主にキツネや犬に寄生し、成虫が作る虫卵がふんとともに
体外へ排泄されます。この虫卵を野ネズミ類が食べて感染し、
その体内で幼虫に発育します。
感染した野ネズミ類をキツネや犬が捕食すると、幼虫はキツネや犬
の体内で成虫となり、また虫卵を作って排泄されるという循環です。
キツネや犬は成虫が寄生する宿主であり、野ネズミ類は幼虫が
寄生する宿主となっていて、人体は幼虫が寄生する宿主です。
人への感染は虫卵に汚染された水や食物などが口から入ることに
よって起き、主に肝臓に幼虫が寄生し、初期段階は自覚症状が
ないようですが放っておくと多くが死に至ります。
進行が遅いので、成人では発症まで10年程かかるといわれ、
発症時の治療は手術による摘出という方法がとられるようです。
かように恐ろしい寄生虫が猫からも検出されたということは、
感染が広がる可能性が高くなるのではと懸念されているわけです。
早期発見ほど治癒率は高いされていますので、病気とされるもの
はどれもそうだと思いますが、やはり早期の診断が重要でしょう。
また犬や猫が感染しても、ほとんどが無症状で重い病気には
なりませんが、駆虫薬等で成虫を駆除し、虫卵を排泄させない
ことで危険性を除去することができます。
獣医師会によるエキノコックスの人への感染に対する予防として
以下のようなことが挙げられています。
・井戸水・沢水を直接口にしない
・管理されていない生野菜、野生植物を食べない
・キツネ、野良犬、野良猫に直接手を触れない
・ペットであっても触ったら手を洗う
・動物の定期的なふん便検査、定期的な駆虫
(文責:河野基史@行政書士河野事務所)
http://www5f.biglobe.ne.jp/~kohno/
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